2024年01月05日

外貨建資産を組み入れた投信の時価評価

TTM


先日ヘッジ目的のために外貨建て資産を持つということを書きましたが、書き忘れた余談(?)があったので追加します。

外貨建て資産はその名のとおり、外国通貨建てですね。当然、為替が絡んできます。一般的な国内の公募投信の場合、基準価額は円表記ですね。もちろん、外貨建て資産の時価に為替で円建てに変換している訳です。

外国の市場とは時差がありますので通常、前日のもっとも近い営業日の現地の時価を、日本国内当日の為替で評価します。前者については、例外としてファンド・オブ・ファンズや外国籍投信を組み入れたものの場合、現地市場の時価がずれることもあります。後者については投資信託協会が採用している為替を利用しますが、実は、三菱東京UFG銀行が午前10~11時くらいに発表している為替をと同じものです(以下URL)。Excell形式でもダウンロードが可能なので便利です。
http://www.bk.mufg.jp/gdocs/kinri/list_j/kinri/kawase.html

為替は通常、売買によって値段に差(スプレッド)があり、T.T.S. と T.T.B.と言われます。投信の評価に使用する為替は、T.T.M.と言われ、T.T.S.とT.T.B.の仲値になります。

このように、該当する外貨建て資産を組み入れた投信の時価評価方法について知っていれば、当日の午前中には騰落率をおおまかには予測できます。もっとも、ベンチマークに対してアクティブリスク(もしくはトラッキングエラー)が高いケースではその限りではありません。

ちょっとマニアックなものとしては、外貨建て資産を組み入れた円建ての外国籍投信の場合は、WM/Reutersのレートが利用されていることが多いです。グローバルな株価指数を提供しているMSCIなども、円換算にこのレートを利用しています。


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Posted by 木原 昌彦 at 23:28│Comments(0)資産運用
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