2024年01月02日

外貨建て資産でヘッジ?

為替


最近は多少円高に戻りましたが、少し前まで150円台まで円安でしたね。政府はインフレターゲット政策をやってましたが、輸入インフレもまたじわじわと起こっているような気もします。物価が上昇しても、賃金の上昇がそれ以上に起きなければ、実質的に収入が減るだけでなく、将来のためにせっせと貯蓄しても、インフレ率分だけ目減りしていく訳です。

地元の銀行にUターン就職した際、一時期ですが投資信託の販売にも携わっておりました。入行前に一通り商品のラインアップはリサーチしており、銀行の顧客属性から、適合性の原則の中でどれを勧めるべきか考えたところ、取り扱いのあった30数本中2,3本しか見当たりませんでした。ある時、とある事業会社の経営者のところに営業に行きました。基本姿勢として、「この商品が儲かりますよ」というセールストークはしませんでした。というかそれをやったら金商法違反になります。まずは、その会社の事業内容をお聞きした上で、為替変動による影響を考慮しました。例えば、輸出などをしていなくても、仮に円安になった場合に海外から仕入れる原材料が高騰して収益が圧迫される可能性などです。そして、外貨建ての投資信託などをある程度持っていたら、いくらかはヘッジが可能となるということなどを説明しました。最近は、コモディティ関連のファンドもありますのでそちらを選択するという手もあります。もっとも、単純に儲け話が好きな顧客もいますので、その場合は、商品性、特にリスクを十分説明する必要もあります。

以前も書きましたが、資産運用は富裕層のためだけに存在している訳ではありません。儲けるというよりも、今後はインフレによる通貨価値の下落に備えるために必要不可欠かと考えています。年金も以前から言われているように不安ですね。政府はどうやら自らではなく、国民にリスクを転嫁したいような気もしますし、FXなどされないかたも、為替変動が大きく生活に影響を与えてくるようになるかと思いますので、全く考えないわけにはいきません。

そういえば、為替リスクを取りたくないために、日本株を選択するかたもいらっしゃるようですが、日本株は全体として為替の感応度が割とありますので、円建て資産だからといって実質的には為替リスクがないとは言えません。私は、10年以上前に運用会社を辞めた時に、会社で加入していた企業型の確定拠出年金を個人型に切り替えました。基本的に円安にベットするポートフォリオにしていたので今のところ運用成果は良好ですが、たまにはリバランスしようかと考えています。


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Posted by 木原 昌彦 at 09:25│Comments(0)資産運用
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