2016年04月20日

本を貸すバカ返すバカ?

タイトルは5年前に地元の山口県にUターンし、某地方銀行に中途で入行した際、当時の支店長で男気満載なかたと飲んだ時に、教えてもらった言葉です。採用が決まったあとの面接で「君を採用した決めては、履歴書の趣味欄に読書とあったからだよ。最近の若い行員は本をろくに読まず、お客さんと話するにも話題がないからね。私の支店では月に1冊は本を読むというノルマを課している。おすすめの本があったら教えてあげてね」とも言われました。

東京にいた頃、在籍した会社の先輩で、東京工業大学の大学院で原発のエンジニアリングの勉強をしていたのに、なぜかかつての長期信用銀行のひとつに就職したという変わり種のかたがいました。かなりの読書家で、ある時、「お前はこの本を読むべきだ」と何冊か勧められたことがあります。そのひとつでタイトルは忘れましたが、脳神経関連の学者さんが書いた、脳は所詮神経の一部なので、脳だけが思考している訳ではなく、脳ごときに支配されてはならないという内容の新書でした。驚いたのは同じ本を3冊買われていたことでです。実物を見せられて、てっきり1冊貸してくれるか、譲ってくれるものかと思っていたら、会社の近くにある本屋に昼休みに私を拉致し、これを買えと言われました。しぶしぶ購入したものの、なかなか面白かった記憶があります。

その先輩の持論では、「テレビ番組と同様に、世の中には、読むべき価値のある本は希少で、しかもあまり売れてないことが多い。」それでそのかたは、本当にいいと思った本を見つけたら、著者に敬意を表して、少なくとも3冊は購入し、知り合いにも買わせるようにしているそうでした。そうしないといい本を書くひとの経済生活が成り立たなくなることも可能性としてはあり、ただでさえ希少な良書を書くひとがいなくなるのが理由とのことでした。

まあ、気持ちはわかったのですが、私はすでに持っている本を勘違いして再度購入したことはあるものの、3冊は買ったことはありません。本を内容ではなく見た目の綺麗さで価値判断するブックオフで本買うのも、その論理ではダメなのかな…



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Posted by 木原 昌彦 at 15:45│Comments(0)読書
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