2024年03月24日
プロの仕事、情報やサービスの価値?
このブログは、少なくとも仕事ではなく、いわゆる趣味というか、文章書く事による自分に対するセラピー的な位置づけです。記事の内容は比較的、資産運用関連が多いですが、日本は欧米に比べると一部の富裕層などを除いて資産運用に関するリテラシーがまだまだ低いと思われますし、論理的に誤った認識が流通していると感じていることから思わず書いてしまう訳です。原因としては、マスコミと同様に自称(なんちゃって?)プロとか確信犯的(もしくは無知による結果的?)詐欺師がいるのかなあと思われます。もっとも、どのような業界でもそういった点があるかとも想像します。
以前、地元で通っていたカフェがお店でWiFiとパソコン導入するということがありました。カフェの店主はコンピュータに関する知識が皆無でした。とある街の電気屋さん風のかたがお店で作業されているところに、たまたま出くわしました。作業が終わって、そのかたは店主にこう言いました。「Internetを見るためのソフトでマイクロソフトのインターネットエクスプローラーというのが既に入っていますが、現状はセキュリティに問題があるようなので使わないほうがいいですよ。Chromeというのがお薦めですので入れておきましょうか?」
なるほど良心的なかただなあと思っていました。しかし、その作業料に3千円がかかるということを聞いて驚きました。まあ、パソコン初心者でも、ものの数分でできる簡単なことです。しかし全く知識がない人にとっては、難しいことに見えるのかもしれません。私が何かいううべきかと迷った矢先、隣にいらした常連客のかたが、「そんなことぐらい僕が無料でやってあげるよ」と申し出ましたので、私は黙っていました。
世の中いろんな仕事がありますが、通常、仕事のための知識や技能を習得するのに時間やお金がかかります。プロと言われるかたはそれを収入源として生活を成り立たせているので、プロに無料で仕事をしてもらうわけにはいきません。よくプロの音楽家のかたにポランティアを強要するイベント企画者もいるようですが、ちょっと問題かなあとも思います。
私はプロの仕事に対しては、もちろん対価を払うようにしています。わかりやすい例で言えば、秋葉原で店員のかたにいろいろ商品の性能や機能の比較などについて教えてもらったら、もっと安い店があったとしても、その店員さんの仕事に敬意を評してそこで買っていました。
地元の銀行にUターン就職することになった時、周辺の金融機関を客のフリをして回り、そこの窓口や営業のかたが投資商品に関してどのような説明をするのかチェックしたことがあります。全般的には都銀クラスは人材の素材や研修のレベルが高いようで、専門性にはやや欠けるもののそこそこの説明力があったように記憶しています。もっとも中には、なぜ自分自身が理解していないものを顧客に勧めることができるのか疑問に思えるような金融機関のかたもいました。一般の金融機関で資産運用のアドバイスを受けるのは無料ですが、販売手数料は当然かかります。無料だけど無内容もしくは誤った情報をもらうのがいいのか、有料だけど意味のある情報やアドヴァイスを提供するプロと付き合うほうがいいのか、選択するのはもちろん顧客の自由ですが。お酒に関して言えば、キャバクラで酒を飲むのか、ちゃんとしたバーテンダーがいるBARでお酒を飲むのかの違いと少しだけ似てますね。もっとも、私はどちらでも飲みますが、その場で求めるものが異なるので問題ありません。
私はたまに投資商品の相談を知人から受けることがあります。もちろん現時点では対価をもらう仕事にはしていないので、時間がある時に世間話の範囲内で説明したりします。それに投資顧問免許を取得はしていませんので、法律に違反するようなあまりにも具体的なアドヴァイスは避けています。まあ、投資手法の種類や投資商品のメリット、デメリットなど、本買って読めばわかる程度の教科書レベルにとどめています。もっとも、教科書(いい専門書は希少で高額)買うにもお金がかかり、読んで理解できるようになるにも時間はかかりますが、まあそれで生活している訳ではないので…昔、UNIXというOSが出来た頃、オープンソースという発想が生まれました。いい情報や技術は実質的に無料で公開し、社会インフラに利する方がいいというものです。ちょっと憧れますが、ゆとりがある人にしかできませんね。
Posted by 木原 昌彦 at 16:38│Comments(0)