2024年02月06日
食人国…酔夢譚?
SとかMとかLとかXLとか…失礼!サドとマゾという言葉がありますね。
サドとはサディズム…語源は昔のフランス貴族(たしか候爵)の作家、マルキ・ド・サドという名前の人物です。
同氏は晩年はバスティーユ監獄に投獄され、執筆活動をしていたと聞いています。大学生の頃、知り合いに勧められ、同氏が投獄中に書いたとされる、「ソドムの百二十日」という小説を読んで…暴力シーン(?)に吐き気がして途中で読むのをやめました。その後、気を取り直し、「ジェスティーヌ」と「悪徳の栄え」も読みましたが、同様に気分が悪くなって挫折…しかし、社会人になってから、澁澤龍彦氏が翻訳された、若干マイナーな「食人国旅行記」というサド氏の小説を手に取りました。中学生の時に映画で観た「食人族」みたいなものかと思っていたら、びっくり!出だしは主人公の青年の婚約者が誘拐され、またかと思いましたが、少しガリバー旅行記的な要素もあり、読み進めると知性的な社会派路線で、理想の社会とはいかなるものかということがテーマのようでした。これを読んで、サド氏は本人が結果的にとった行動はともかく、かなりインテリゲンツィアな思想家なのではと思いました。内容の詳細を書くとネタバレなのでもちろん割愛します。
しかしこの時、善と悪とはいったい何なのか?存在している以上、何か存在意義があるのではないかとも思いました。そして、不幸な局面に人間は成長するチャンスを与えられているのかもしれないとも考えました。
話は変わりますが、井上靖氏原作のロシアに漂流した日本人の話の「おろしあ国酔夢譚」は映画で観ましたが、大学生の時、飲んだ帰りに自宅近くの川崎市高津区のプールバー(ビリヤード台が置いてあるBAR)でコーヒーを飲んでいたら、カウンターで隣に居合わせた男性に話しかけられました。実は、その後自殺された俳優の沖田浩之氏でした。似てるなあとは思いましたが、他人の空似かもしれませんし、たとえ本人でもプライベートかと思ったので若干遠慮して「沖田浩之さんに似てるっていわれませんか?」と聞いたら「だって本人だもーん」とあっさりカミンアウトされました。上記の酔夢譚の撮影エピソードなど聞かせていただき、楽しく過ごしました。そのプールバーは幼馴染がオーナーだったらしいですが、ひととおり話をして「ところで学生さんだよね?どこの大学?」と聞かれたので正直に答えると、「なんだ!おれの後輩か!といっても俺は仕事が忙しくなって中退したけどね。同じ時期に女優の川島なお美がいたけど、知ってる?あいつカンニングがばれて名前が掲示板に張り出されたんだよ」…懐かしい思い出です。ご冥福をお祈りします。沖雅也さんも自殺されましたね…「涅槃で待つ」でしたか…
ちなみにマゾ、つまりマゾヒシズムの語源は、ザッヘル・マゾッホというオーストリアの作家らしいですが、作品を読んだことはございません。
はい!もちろん落ちはございませんですよ(マルシア風)
Posted by 木原 昌彦 at 17:56│Comments(0)