2024年02月04日
サマツ…
数か月前に東京に出張に行った際、訪問先の企業のオフィスがあるビルで東京時代の同僚と10年以上ぶりに遭遇しました。名刺交換したところ、現在は仮想通貨関連の仕事をしているとのことでした。
彼は私のひとつ年下のかなり優秀な人物でした…転職先の当時の職場で出会った時はお互い中堅どころでしたが、同時期に同じ業界に入りました。彼は業界最難関のNという会社(数百人の応募者から10人しか採用しないことを説明会で聞いて私はエントリーしても無駄と思ったのでやめておきました)に入社し、私は業界7番手のSという会社にかろうじて滑り込みました。二人共、似たような業務経験をしており、初めて彼から仕事帰りに飲みに行こうと誘われた時は、若い頃の市場動向などの話で盛り上がり、3時くらいまで飲んでタクシーで帰った記憶があります。仕事だけではなく音楽をやっていたこと、キャバクラ通いをしていたことも共通点でした。知性は目に宿るという言葉を聞いたことがありますが、彼の目は鋭く、聡明というよりは悪知恵があると感じていました。
もっとも、様々な共通点があったものの、私と彼とには大きな相違がありました。同じ時間を過ごしていたとしても、素材と鍛えられ方が違うことが歴然としていました。おそらくインプットやアウトプットの量はひとぞれぞれで、人生の密度の濃さというか、全ての分野におけるレベルの差があり、彼には何をやっても勝てない、頭のいいやつは何をやらせてもできるんだなと感心したものです。
彼に出会うまでの私は、議論(口喧嘩?もっとも、相手するのが無意味に思えた時に面倒なのでわざと負けたことにする場合は除外)で負けたことがなかったのですが、業務上のとあることで議論になり、丁々発止の後に完敗して頭を下げたことがあります。
そんな彼の口癖で「そんなの瑣末なことだ!」というのがありました。今から思うと私は細かいことに結構執着していた感があり、どちらかというと結果よりもプロセスを重視するきらいがありました。でも一番大事なのは何なのかと考えたときに、「結果を出すこと」そして「生き残る」ことがあり、私なんかには到底真似のできないような、コペルニクス的転回のようなアイデアで仕事を創生していきました。ちなみに彼は私がその会社を辞めたあとに社長に就任しました。
最近になって、私も世の中、瑣末なことが多いなあと感じることがあります。そう!たいていのことはどうでもいいことで、大事なのは生き残ること…君は生き延びることができるか?
Posted by 木原 昌彦 at 08:44│Comments(0)