2016年04月16日
コンサルタントの価値?
たしか、以前やっていたブログでも似たようなことを書いた記憶があります。
コンサルタントという職種がありますね。世間には様々なコンサルタントが存在し、アドバイスの対象はいろいろありますが、現実問題として玉石混交かなと思われます。
昔からある業種で実績がわかりやすいものならいいのですが、新しい分野だと、実績の評価も難しく、入門書に産毛が生えた程度の内容でフィーを取ろうとする不届きな(?)かたも散見されるようです。しかし、そんなアドバイスでも全く知らないことであれば有難いのかもしれませんし、顧客が門外漢なのであればコンサルタントの質を見極めるのは難しいのかもしれません。知り合いの経営者にはコンサルタントなんて胡散臭いと言っているひとも多いのですが、全てがそうだとはもちろん思いません。やはり、なんちゃってコンサルタントの存在がコンサルタントという仕事自体にネガティブな印象を与えているのかもしれません。もっとも、どのような専門職でもなんちゃってレベルの存在はあるかとも考えられます。
昔の上司で生真面目で優秀、しかも人格者なかたがいました。当時の私は言いたいこと言い放題の不肖の部下でしたが、そんな私でもよくしてもらいました。私のように偏見と思い込みの塊などではなくて、バランスの取れた理知的なかたでした。当時の部署は経営企画室のようなところでしたが、様々な部署からの現場の状況や意見などをヒアリングをした上で提案した経営方針案は、当時の社長から却下されました。その後、外資系のコンサルタントファームに結構高いお金を払って、アドバイスを受けたことがあったのですが、その内容が、上司が作成されたものとほとんど同内容でした。高額の報酬と引き換えに社内で作ったものと代わり映えしない内容に少しがっかりした反面、我が意を得たりと思われたようでした。そしてそのコンサルタントの意見は採用されました。ちなみにその上司は数年後、社長と喧嘩して退社し、国内監査法人系の大手コンサルタント事務所に転職されました。
そんなことがあった数年後、ある外資系(KPMGだったかな)コンサルタントファーム主催のセミナーで、若手のコンサルタントの講演を聞いたことがあります。なかなか良い内容だと思ったので、懇親会の席で話しかけ、昔の上司の話をしたら、そのコンサルタント君はため息をつきました。彼曰く「実は、私も顧客のために役に立とうと思って努力しているつもりなのですが、顧客が大企業だったりすると、既に方針の結論は決まっていることも多く、実質的なアドバイスの提供としてのコンサルタントの出る幕はない場合もあります。それでもコンサルタントを雇う動機付けは、派閥があったりすると、その内容自体ではなくて特定の人物の社内の意見には当然反対派もいるわけです。そしてそれが原因で社内不和を助長するケースを避けるために、結果的な方針のお墨付きというか論理的な背景を強化する面と、外圧というか外部の意見であれば、仮に結果が思わしくなくても社内での責任の所在が曖昧になるという理由もあるようですね。」
たしかこんな感じの内容でした。
人間って組織や集団になると面倒なことが多いですね。つまらないことにエネルギーを使ってるような気もします。でも日本は、和をもって尊しとするらしいので…みんなで死ねば怖くないですかね?
Posted by 木原 昌彦 at 03:24│Comments(0)