2023年12月27日
株式上場(公開)は何のため?

以前、アナリストという仕事をしていたことは何度か書きました。
株式を市場に公開することは、昔は上場か店頭登録かの二つでしたが、マザーズやヘラクレスなのど新興企業向けの市場が立ち上がって以降に、店頭登録もJASDAQ上場という表現になり、その後、プライムやグロースといった区分に変わり株式公開より上場という表現のほうが一般的になってきたような気もします。
本来、株式会社という制度は、事業を行う際に出資者を募り、小口(?)の資金を集めて、事業資金とするということが目的で生まれましたが、最近は少額でも設立できてしまいますね。
株式を公開するときは、公募で新株を発行する場合と、もともとの株主(創業者やベンチャーキャピタル、従業員持株会など)の株式を売りに出す場合があります。後者は、資金需要があるというよりは、それまでの株主に利益をもたらすことが目的かと思われます。株式を公開すると、長期的な経営計画や業績を定期的(4半期とか)に公表することとなり、業績が悪化している時などは、その理由や対策などについてアナリスト達に質問攻めにあい、彼らを納得させうる回答ができないと、売りのレポートなどを書かれたり、株価が下がったりして散々な目にあいます。株価が下がると、場合によっては買収される危険性もあります。
通常、上場前には主幹事の証券会社や証券アナリスト協会などの主催で、機関投資家向けに企業説明会が行われることが多いです。
私が学卒で運用会社に入り、調査部門に配属されて、見習いアナリストとして初めて出た説明会が、とある製造業の公開前説明会でした。企業名はあえて伏せます。
公開の理由のところで、とあるアナリストが「公開によって獲得する資金はどのような使い方をされる予定でしょうか?」と質問したところ、回答が「銀行からの借金を返します」だったために、失笑を買ってました。
また、いわゆる同族企業の会社が公開することとなった時に「創業者の社長さんの息子さんが役員に入っているようですが、その合理的な理由を教えてください。単に家族だからということではないですよね」というイジワル(?)な質問をしているアナリストを見かけたこともあります。(もっともそれが仕事なのですが)
上場することが目標という会社が多いような気がしますが、問題は上場したあとのことのほうがより重要で、株式を公開すると、ある意味で公共的な扱いになるため、いろいろ面倒なことがあります。上場している会社の多くはIR(Investors Relations)担当の部署や担当者を置いてます。アナリストがどのように考え、彼らを満足させるにはどうすればいいかということを助言するために、元証券会社の人やアナリスト出身者を採用しているところも何社か見たことがあります。
最後に私が現在住む鹿児島県は上場企業は少ないです(以下URL)。
https://j-lic.com/prefectures/46
給与所得水準が全国的にも低いと言われますが、大企業の商業施設や工場などが誘致できればという考え方ももちろんあります。若者を地元につなぎとめる方法としても有効でしょう。また、地元の企業を成長させ、上場もさせるということも方法のひとつかもしれません。
私の友人にも上場を目指して起業した若者がいます。また、大学の先輩で在学中に公認会計士試験に合格して現在は上場のアドバイスをするコンサルタント企業を設立したかたもいます。鹿児島の経営者のみなさま、優秀な人材を確保するためにも上場を目指してみませんか?
以下URLは上場コンサンルタントの先輩を紹介している公式サイトです。ご参考まで。
https://www.slctg.co.jp/member